重電各社が相次ぎ小型発電システムを強化する。東芝と三菱電機は小さな河川や用水路でも設置できる水力発電装置を開発。シンフォニアテクノロジーは太陽光と風力、水力を組み合わせた小規模の発電システムを2012年春に発売する。節電意識の高まりや再生可能エネルギーの全量買い取り制度導入をとらえ、小型自家発電の潜在需要を掘り起こす。
東芝が開発した小型水力発電装置は最大出力が1キロワット。水車の直径は0.7メートルで重さは50キログラム前後。水深が1メートル以上で上流と下流の落差が0.3~1.5メートルあれば発電できる。水車を装着した機材を両岸に架ける方式で設置しやすい。従来は出力が大きく、特殊な部材や工事が必要だった。
出力1キロワットで蛍光灯25本分の電力をまかなえる。発光ダイオード(LED)照明であれば約100個を点灯できる。主に河川や農業・工業用水路を管理する地方自治体や農家、事業者などに売り込む。価格は1基約60万円前後の見込み。自家消費用なら7~8年で投資を回収できるという。
三菱電機は全額出資子会社の三菱電機プラントエンジニアリング(東京・台東)が最大出力9.9キロワットの小型水力発電装置を開発し、営業を始めた。重量は43キログラムと3分の1まで小型化した。
太陽光を活用した発電システムも広がる兆しを見せている。シンフォニアは複合型の自然エネルギー発電システムを発売する。総出力が20キロワット程度。それぞれ出力5~10キロワットの太陽光パネルと小型の風車、水車で構成する。生み出した電気をためる容量10キロワット時程度の鉛蓄電池も併設する。価格は1台4000万円程度になる見通し。国内外の離島など送配電インフラが整っていない地域や、地方自治体に非常用電源として売り込む。
日立ハイテクノロジーズも太陽光発電で浄水装置を動かし、電力を蓄電池にためる小型システムの販売をインドネシア離島地域を中心に始めた。
重電各社が小型発電システムを強化するのは昨春以降、国内の電力不足解消に向けて自家発電需要が高まったため。7月に導入される再生可能エネルギーの全量買い取り制度は出力の小さい水力発電も対象で、発電機市場の拡大が見込まれる。
一方、アジアなどでは電力網が整備されていない「無電村」が多く、再生可能エネルギーを利用すれば生活に必要な電力をまかなえる。東芝などはこうした海外の潜在需要も取り込む考えだ。













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